2023/1/6
千葉市養護教育センターで
医療的ケアの相談を担当している
主任指導主事山路里美さん
指導主事の栗山理恵さんにお話を伺いました。
今回は、スクールメディカルサポート事業の
全体像受け入れに当たっての
看護師、先生、ご家族との調整
新設されたスクール
メディカルアドバイザーについて
お聞きしました。
ご質問した内容と
回答についてまとめました。
■スクールメディカルサポート事業の
全体像、仕組みを教えてください。
→医師の指示書を元に
看護師がそれぞれの児童生徒に
必要な医療的ケアを学校内で行うものです。
■サポートを受けたい方からの
連絡はどのような経緯でありますか。
→学校を通して千葉市養護教育センターに
連絡があります。
年長の場合は、就学相談の中で
保護者から看護師を派遣して欲しいと
相談があることがあります。
福祉から相談が来ることもあります。
■医療的ケアに関するご相談は
年にどのくらいですか。
→7件から10件くらいです。
■医療的ケアに関する学校の
窓口は誰になりますか?
→窓口は教頭先生です。
保護者からの相談も教頭先生から
千葉市養護教育センターに連絡があります。
■スタートするまでの流れを教えてください。
→千葉市養護教育センターに
派遣申込がきたら、実際のケアの状況を
幼稚園や保育園、学校等に視察を行い
所内や教育委員会で必要性を判断し
保護者に文書で通知します。
医療的ケアが始まる前に
学校の管理職、養護教諭、担任
教育委員会側(派遣する看護師も)
保護者と打ち合わせをします。
■医療的ケアを実際にするのは看護師ですが
それまでの準備等はどうしていますか。
→医療的ケアで学校でできることは
学校がします。
医療行為以外、医療的ケアを
するまでの確認作業は学校で
実際の医療的ケアは看護師さんが行います。
■医療的ケアに対する
看護師派遣の主体性はどこが受け持ちますか。
→看護師は裏方でメインは学校です。
千葉市養護教育センターは
その間を取りもっていきます。
■医療的ケアに必要なもので
個人が準備するものはありますか?
→個人に必要なものは個人に
用意してもらいます。
例えば手袋、ごみ袋
医療的ケアに係るカテーテル等です。
■学校内の医療的ケアは、いつ行いますか。
→医療的ケアをする時間は
指示書に記載があり、休み時間に行う
医療的ケアが多いです。
■スクールメディカルサポート事業で
一番大変なことは何でしょうか。
→毎年、医ケア児の人数や
ケアの内容に変動があり
必要な看護師の人数も変わってくるため
看護師の確保が大変です。
訪問看護ステーションと連携もしています。
医療的ケアが必要だった児童生徒が
成長とともに
自己対応できるようになる場合もあり
医療的ケアを行う
看護師が必要なくなるケースも多いです。
■実際に看護師の研修はどうしていますか。
→看護師さんへの研修は
これまで県の訪問看護ステーションに
お願いしたり外部研修に
参加したりして行っています。
■スクールメディカルサポーターが
導入されて、親御さんは
どのような反応でしたか。
→保護者は、保育園・幼稚園は
自分で見ていたけど学校で
見てもらえるようになって安心できる
家事などの時間ができるようになった
との声をいただいています。
またお仕事をされている方も多いです。
■スクールメディカルアドバイザ
ーが
新設されたとのことですが
具体的にはどういったことをしていますか?
→アドバイザーは看護師を派遣している
学校現場にいって、看護師が安心して
手技にあたれるよう、その場で
看護師に助言をしたり
学校との調整をしたりしています。
新たな看護師が慣れるまでは
一緒に学校へ同行して指導もします。
学校という病院ではない
環境での医療的ケアになるので
そのための相談に乗ることもあります。
また保護者から医療的ケアなどの
相談に乗ることもあります。
千葉市養護教育センター
所内にてインタビュー2023年1月6日実施。
取材 こども達の安心を広げるプロジェクト
大澤裕子